大阪医歯学院 公式ブログ

大阪医歯学院の公式ブログです。受験生に役立つ情報等を配信していきます。

理事長の話 第9回「少し行き詰った時に思い返してほしいこと」

 新型コロナの第2波の不安もやや出てきましたが、入試がなくなるわけでもありませんし、学力はつけていかなければなりません。この時期、これだけやっているのに点数が取れなくて、自信を無くしていく人が少なからず出てきます。このような状況が生まれる2つの理由を話していこうと思います。

 一つは、学習法のどこかに抜け落ちているところがあるのではないでしょうか。まず、知識の定着を進めていくことにおいて、下記の4つのルーティーンを繰り返していくことが一般的であると考えています。

 

①授業をよく聞いてノートをしっかり見る

②わからないところがあれば、分かるまで質問をする

③わからなかった問題を時間内に自分でできるようにする

④テスト等で間違ったら、もう一度質問等で確認してから、自分で完璧にできるように練習する

 

  しかし、これらを十全に行えていないことが多いように感じています。質問の際に、講師の説明にうなずくだけで分かったような気になってしまい、やり直しを行わないことや、時間内に何も見ずに解答する練習が足りていないこと、テストの点数ばかり気になって確実にできるまでやりこまないことなど、どこか不十分ではないでしょうか。

 もう一つは、そのようにしていても、復習法や実力が身につくには少し時間がかかります。英語などはより時間がかかるでしょう。毎日理想的な学習をしていたとしても、英文が見えてくるようになるまで3か月かかると聞きます。今は苦しいかもしれませんが、できるようになった自分を楽しみにして、日々邁進して下さい。見えてくるようになってくると、どんどん定着するスピードが上がっていきます。希望をもって、一歩一歩進んでいくことで受験にもコロナにも打ち勝っていきましょう。

                    大阪医歯学院 理事長 北原裕司

中川先生のお話 第8回「アフターコロナ時代第2章 コロナ恐怖」

 世界的には多くの死者を出し、今も完全収束とは言えない時代。しかしこれまでのところ、日本は海外に比べると被害は少なかったということになります。なぜ日本は少なかったのかの科学的な説明は充分出来てないので、清潔習慣を徹底させようという方針しかないのかもしれませんが、過ぎたるは何とやらの弊害が出てきています。

 確かに三密を避ける、うがい・手洗いをするのを心がけるのはよいのですが、清潔習慣も度を超すと、すぐに強迫神経症の域に達します。

 当院でも、アルコール消毒・手洗い過剰でひどく手が荒れている人、電車でつり革に触れず転倒した人、果ては家から一歩も出れなくなった人までおられました。マスコミも同じ内容を一日中流し続け、国は三密を避けるという方向で他人と隔離する、これらの状況はほとんど洗脳つまりマインドコントロールの構造になってます。一歩外に出ると新型コロナウイルスだらけという妄想に近い観念が進行していて、家の中だけがシェルター、できれば病院の手術室のような無菌室で暮らしたいという人まで現れています。人気歌手だったマイケル・ジャクソン強迫症状が強くなると、実際に家に無菌室を作らせてそこから出れなくなった時期もあったといわれています。

 当院にもコロナ強迫が強まった人が多いのですが、そのたびに次のような話をしています。

 「あなたが潜水艦を作るところを想像してみてください。その潜水艦にはあなたが乗ることとなるので、よく考えてください。さて、この潜水艦は平均水深50メートルを航行する艦です。あなたに考えてほしいのは、この間がどれくらいの水圧まで耐えられる艦にしたいですか?100メートル、200メートル?まだまだ不安ですか?ただ高い水圧に耐えられるように作るには船体の壁を分厚くしなくてはなりません。すると、水中での動きは遅くなります。でもペチャンコになったら元も子もありませんから、考えどころです。」

 こんな質問をすると、患者さんによっては、500メートルもあれば十分から、いやいや1000メートルは必要、それでも無理、1万メートル、5万メートルまで耐えてもらわねばと、いろんな答えに出会いました。でもね、水深5万メートルって存在しないんです。最高はマリアナ海溝で1万1千メートルほど、それに1万メートル潜る潜水艇はバチスカーフと言いますが、ほとんど鉄の塊で乗員数はわずか2名、動きもとても鈍く、こんな潜水艇で平均水深50メートルを航行するのはあまりに馬鹿げています。マリアナ海溝に近いところを航行するならともかく、海底二三百メートルしかないところでバチスカーフに乗りたい人ってどうなんでしょう?

 この状況と現在のコロナ恐怖・コロナ強迫、似ていませんか?適度というのが分からないという人には、大方の他の人の行動をマネしていたら大きく間違えませんよ、とアドバイスしています。

医学部・獣医学部入試コラム 化学第3回 「共通テストに向けて始めておくこと」

 今回は、2021年に初めて実施される共通テストについて化学の対策を記していこうと思います。

 今までの大学入試センター試験の流れを汲みますと、2020年度センター試験の出題形式が共通テストの橋渡し的なものであることが窺えます。

 たとえば、グラフ問題です。2020年度では初めてプロットされたグラフが出題されました。プロットに沿って直線を引いて考えさせる問題です。

 あるいは、pH指示薬についての問題も挙げられるでしょう。平衡を絡めて、数値とグラフから適正な指示薬を見出す問題でした。

 このように、グラフや条件文を与えて、そこから基礎・基本的な化学の知識や考え方を踏まえた計算・思考問題が主に出題されることが推察されます。問題集などでこれらの問題について感覚を養っていくのが望ましいでしょう。

理事長の話 第8回「まだまだ続くかもしれぬコロナ禍、そしてつけよう”国語力“」

 つい先日、緊急事態宣言は解除されましたが、第2波の兆候が出始めている所もあるので、全く油断できません。マスクや手洗いうがい、アルコールでの手指の消毒や換気、ソーシャルディスタンスなどに気を付けることを習慣づけるとともに、学力を今のうちに伸ばしていきましょう。

 加えて、授業に関する習慣化も行っていきましょう。大阪医歯学院では、授業やテストの受けっぱなしを戒めています。鉄は熱いうちに打てと言いますが、授業での疑問はその日のうちにしつこいくらい質問して分かろうとしましょう。また、間違えた問題は何も見ずにできるように訓練しましょう。これらをの繰り返しが大きな学力になっていきます。今後大学入試に変化があるかもしれませんが、今はあまり気にせず目の前の学習に集中しましょう。

 さて、今日は皆さんにつけていただきたい学力のうち、「国語力」について話をします。「国語力」とは、漢字や古典の勉強を指すものではなく、入試の問題や意図を正確に理解する力です。問題文が何を問うているのかを正確に理解し、解答として簡潔な文章を記述する力を日々の学習の中でトレーニングしましょう。問題文とは、国語だけではなくすべての科目にありますが、読み違えをして間違ってしまった経験は皆さんにもあるのではないでしょうか。これをちょっとしたミスと思わず、真摯に向き合ってしっかり練習を積み重ねていきましょう。

                                                                                                                   大阪医歯学院 理事長 北原裕司

中川先生のお話 第7回「アフターコロナ時代第1章 ユーモア」

 新型コロナウイルス感染症もようやくピークを越えた感のある今日この頃ですが、メンタルが弱ってきている人が多いようです。確かに自粛・三密・在宅勤務などこれまでになかった生活様式に戸惑い、それでも必死の思いで適応しようと頑張ってきた人が特に抑うつ、不安が強いようです。こんな時期に不謹慎に聞こえるかもしれませんが、ふと昔、父が講演でよく使ってたフレーズを思い出しました。

 

「真面目は不真面目、不真面目は真面目」

 

 真面目なこと、深刻なことを真面目にやろうとすると、どんどん窮屈になって燃え尽きてしまう。例えば、日本のホスピスの医師や看護師というのは生真面目な人が多く、しかもこれほど真面目で深刻なことはないという「死」という問題に取り組むと、それこそ真剣になり過ぎてバーンアウト(燃え尽き症候群)してしまう人が多かったんです。

 話が少し逸れてしまいましたが、アフターコロナという新しい時代に入るに当たって、気持ちを深刻にし過ぎないことです。感染症を避ける手洗いうがいなど、行動は真面目かつルーティンにやるのが大事ですが、気持ちまでがんじがらめになるのは危険です。

 先ほどのホスピスの話の戻りますが、父が発祥地のイギリスでホスピス見学に行った時のこと。癌患者が医師相手に死をテーマにしたブラックジョークをガンガン飛ばしているのだそうです。医師もそれを聞いてケラケラ笑い、ブラックジョークで返しているのだそうです。真面目で深刻であるべきホスピスであり得ない光景を見た父は、「真面目は不真面目、不真面目は真面目」と悟ったのだそうです。

 つまり、不真面目というといい加減ということを意味するのでなく、どんな時もユーモアや笑いを忘れないということなのです。笑いは身体の緊張を緩めるどころか免疫系にも良い作用があります。さらにアフターコロナの時代は様々な変化に対応する柔軟性が大事になります。笑いは精神の緊張を解いてくれます。

 先頃、欧米系の特派員向けの新聞にオリンピックのエンブレムをコロナの画像と混ぜたデザインが報道されて物議をかもしましたね。確かに僕も最初あれを見たときはちょっと「え!なんと不真面目な!」と不快な感じを受けたのですが、誰が描いたのか気になって調べてみるとイギリス人のデザイナーなんです。それでハタと気が付きました。イギリスっぽいブラックジョークですが、コロナに負けない、笑い飛ばしてやるという意気込みなんですね。もちろん文化が違うので日本人からするとやり過ぎなのでしょうが、第2次大戦で示された不屈のイギリス魂の一表現なのかもしれません。

 ここで学びたいのは、真面目この上ない問題に直面した時には、「こいつは危ないぞ!固まらないようにユーモアを忘れないようにしよう。」と意識下することではないでしょうか。

医学部・獣医学部入試コラム 生物第4回「セントラルスピンドル」

 下のAとBの図は何に見えますか?

 

 

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 普通に受験生物を勉強している人は、Aは植物の細胞質分裂、Bは動物の細胞質分裂であることに気づくはずです。もう少し勉強している人は、Aのaは細胞板、Bのbは収縮環という名称も答えてくれるでしょう。加えて、aは赤道面付近の細胞骨格である微小管上でゴルジ体由来の小胞が融合してセルロールが蓄積してできる、bは細胞骨格のアクチンフィラメントのはたらきというところまで答える人もいるのではないでしょうか。

 問題は、Bのほうです。

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 Cの部分にあるとされるのが、セントラルスピンドル(中央紡錘体)。収縮環とともに、紡錘体が動物細胞の細胞質分裂に関わっているのです。細胞骨格の分布の問題や正誤問題の解答が変わってきそうでしょう?

理事長の話 第7回 「強い動機付けでコロナウイルスに打ち勝とう」

 医療系大学を目指す諸君らは、今のコロナ禍での医療関係者の奮闘ぶりを見て、感動したり、責任の重さにたじろぐ方もいるでしょう。ここで、医師等を目指すモチベーションをもう一度確認してください。医歯薬獣関係者は、みなすべてが最前線で戦っている方々と共にONEチームでならなければならないことが嫌というほど世に示されたのです。まだその戦いは終結していませんが、彼らとの協力で我々は必ずコロナウイルスに勝ちます。

 一方受験生は、出鼻をくじかれた形になっていませんか?共通テストのリスニングや思考問題の増加、私立もそれに沿った記述問題を出題してくるところが多くなるでしょう。スタートダッシュや学習計画に不安を持っている方も多いと思います。それを埋めるのは、先ほど述べた自分が目指す職業へのモチベーションの強さが重要です。その上で、適切な学習指導を踏まえた計画作りから始めましょう。

 大阪医歯学院では、学習指導の専門家と多くの講師を抱えています。受験対策においても、焦ることなく、基本問題集から日々1問1問確実に解いていきましょう。学習についての相談も随時来てください。ともに頑張っていきましょう。

 

                          令和 皐月 大阪医歯学院 理事長 北原裕司