大阪医歯学院 公式ブログ

大阪医歯学院の公式ブログです。受験生に役立つ情報等を配信していきます。

理事長の話 第6回 「最後は自分で決める」

 現在、新型コロナウイルスが猛威を振るっています。不安でオロオロし、何も手につかなくなる人も多いでしょう。受験学習もどうしていいかわからないが、受験自体はなくならないので、誰かに頼りたいと思っているのではないでしょうか。もちろん、頼れる人や我々を頼ってください。頼りながらも、少しずつ自立を図っていきましょう。周りに惑わされることなく、入試に必要な事柄に手を付けていってください。

 まずは、各教科の教材をざっと見て、分かるか分からないか、できるかできないかのしるしをつけていきましょう。始めるにあたってのチェックは、計画建てや後の学習にすごく役立ちます。分からない・できないの部分が後の学習でできるようになれば、喜びもひとしおです。次に、英単語・英熟語を始めましょう。毎日書いて読んで聞いて覚えていきましょう。最後に、授業が始まったら、復習を中心に集中して学習を始めていきましょう。

 世間は不安で満ちていますが、自分は受験対策を始めるのだ、とまず自分で決めてください。自覚して、自分に言って聞かせて、始めるのです。単純なことですが、なかなかできないことです。でも、その気概を持ち続ければ、合格へとたどり着くことができるでしょう。受験をするのは、将来を担うあなたです。我々と一緒に頑張っていきましょう。グッドラック。

                            大阪医歯学院 北原裕司

理事長の話 第5回 「少人数授業と個別指導のすばらしさ」

 今は、個人授業がもてはやされる時代です。しかし、私の今までの知識や経験から確信的に言えることがあります。それは、「集団授業は面白くてためになる」ということです。

 私は、30年間にわたり、生物の講師を高校や予備校で行ってきました。それらの経験から、生徒たちを前にしての授業は、面白くあこがれを持たせるものが必要であるという考えに至りました。板書を最小限にした上で、メンデルや二重らせんの発見などの逸話を交えながら生徒に質問を行い、出てきた意見をまとめ上げていくという生徒を授業へと参加させることを意識した授業を行ってきました。結果として、何人もの生徒が合格後も授業を覚えてくれていました。このように、印象に残るものは海馬を通り越して長期記憶へと変化します。この方法を、PAL(プチ・アクティブラーニング)と名付けて講師の方々へと推奨しています。私たちの授業はこれらを踏まえた上で、先生方が進め方等を考えているので、非常に効果的です。また、授業の板書を写したノートは、学習を進めていく中で書き足していくと、受験まで役に立つでしょう。さらに、授業中理解できなかったことは、休憩時間中にわかるまで質問することも肝要です。

 さらに、忘れてならないのが、他の人と一緒に学習をしていることです。クラスメイトの答え方を参考にすることで理解がさらに進み、コミュニケーション力も自然とついていきます。将来のチーム医療の土台となるのではないでしょうか。

 次に、個別指導について私たちの考えを述べさせていただきます。合格を目指すためには、はじめはゆっくりですが、入試直前の時期には時間内に完答する力をつけなくてはなりません。個別指導は、深い理解と学習習慣づけを通じて、力をつけるために必要なものであると考えています。これらの指導のサポートを行うのが担当の講師です。年間を通じての進度や課題の学習法などを共に計画し、約束事として明記することで大きな効果を得ることができるはずです。私たちは熱意をもって取り組んでいただけるようにいつも講師の方々へお願いをしております。ぜひ受講してみてください。

 次回はテストの利用法について。グッドラック

                            大阪医歯学院 北原裕司

医学部・獣医学部入試コラム 数学第3回「今年度入試で出題された数列について」

 2020年度入試では、藤田医科大学(前期)と日本大学獣医学部(第Ⅰ期)でほぼ同じ問題が出題されました。「2でも3でも割り切れない自然数全体を小さい順に並べてできる数列の第2020項を求める」という問題です。この問題について、考えてみましょう。

 まず、この数列を書き並べてみると、
1,5,7,11,13,17,19,23,25,29… 
となります。

 

 これは、第(奇数)項だけで見ると6で割った余りが1の数列(初項1、公差6の等差数列)、
第(偶数)項だけ見ると6で割った余りが5の数列(初項5、公差6の等差数列)、
であることがわかります。

 

 よって、第2020項は 6×1010-1=6059
ということになります。

 

 このように、第(奇数)項と第(偶数)項に分けて考える問題は頻出です。また、解法が思いつかない時には、とにかくわかることを書いてみるということがポイントです。上のように数列を書き並べることで、規則性を見つけやすくなることがあります。ぜひ心がけていきましょう。

中川先生のお話 第5回「コロナウイルスについて」

 この時期はやはりコロナウイルスについて、正確な知識をお伝えすることが大事ですね。

 まず、コロナウイルスは免疫力が低下していなければ、重症化することは少ない感染症です。感染しても1.2%は無症状で80.9%は軽症、重症化するのは14%と発表されていますが、致死率は39歳以下では0.2%、40代で0.4%、70代では8%、80代では14%まで上昇することが分かっています。中国湖北省を除くと、死亡率は0.4%。つまり、1000人に4人ということになります。

 今のところは、他のコロナウイルスと同じく、今シーズンに感染したら免疫が形成され、再度感染することもさせられることもないと考えられています。大阪で唯一、「陽性-陰性-陽性」の例がマスコミ報道されましたが、あまり信憑性はなさそうです。

 しかし、PCR検査で「陰性-陽性」はあり得ます。今回のコロナ感染症では痰が少ないため、検体の痰にウイルスを取り逃す可能性があるためです。つまり、重症化は少ないが、感染力は強いウイルスということです。

 さて、実際の対処法ですが、アルコール消毒、頻回の手洗い・うがいは55%~65%のリスク低下に効果があるとされています。しかし、マスクの予防効果は限定的とされています。ウイルスは手から鼻・口・目など粘膜に運ばれ感染が成立するので、手を洗うことが最も重要ということになります。特に手洗いをする前にむやみに顔に触らないことが大事でしょう。

獣医学部入試コラム 化学第2回「獣医・薬学部の2020年度一般入試を振り返って」

 今回は、獣医学部及び薬学部の日程もほぼ終了したということもあり、今年度の一般入試について振り返ってみたいと思います。

 まずは、特徴的な問題を出題していた獣医学部の大学をいくつか紹介したいと思います。

 

【1】酪農学園大学

 今年度の入試において、記述の問題が3題に増加しました。前年度は1問のみの出題から大幅な増加です。内容としては反応の原理(平衡移動の理論)や物質の構造・性質(ケイ素化合物)についての出題でした。

【2】日本獣医生命科学大学

 第1回試験の第1問で硝石を原料とした硝酸の製法についての出題がありました。奇をてらったテーマといえます。数年前から、基本的な知識の空欄補充とそれに続く典型問題が主流となっていますが、今回の問題のように「問題文を読ませる工夫」が見られるところが留意点ではないでしょうか。また、先ほどの酪農学園大学のような記述問題も第1回・第3回で出題されています。

【3】日本大学

 前回の記事で直前対策としてピックアップしていました。結果としては、出題の構成や難易度、傾向等概ね例年通りでした。ただし、高分子化合物の問題は例年よりも平易なレベルの出題となったのではないでしょうか。

 

 次に、関西の主要な薬学部について話をしていきたいと思います。

 

(1)京都薬科大学

 前年度からですが、相当平易な問題となっています。ただし、B方式の【Ⅰ】は、冒頭に設けられた試薬を「繰り返し用いてもよい」と書かれていなかったため、解答作成のリズムを相当乱された学生が多数いたと思われます。

(2)大阪薬科大学

 ほぼ例年通りだったといえるでしょう。空欄補充に続く計算問題などの典型的な出題が今年も見られました。

(3)神戸薬科大学

 出題形式自体は本学特有の形式が踏襲されたものでしたが、出題テーマが特徴的でした。一般前期入試では第4問に「生薬のボレイ(牡蛎)」、一般中期入試では光化学反応(ルミノール反応)と趣向を凝らしたと思える出題が見られました。いずれも今後増えていくような「問題文を読ませる工夫」が見られました。

 

 最後に、春からの勉強について一言述べたいと思います。

 大学入試センター試験の名称・形態が変わる2021年度においては、「問題文を読ませる工夫」がなされた問題に対応する力がますます求められることが予想されます。つまり、問題文のどこに目をつけていくかということが肝要となります。まずは、基本・典型問題をしっかり練習し、問題として成立するためにはどのような条件が必要なのかを見極めることから始めてください。受験生皆さんの頑張りを心から応援しています。

 

 

 

 

医学部入試コラム 化学第2回 「医学部の2020年度一般入試を振り返って」

 2020年度の入試もほぼ終わってきたということで、今回は今年度の一般入試の振り返りをしていきたいと思います。まずは、前回の記事で予想した近畿大学の出題範囲について検証していきたいと思います。

 

 前回の記事では、下記の単元が可能性が高いと予想していました。

【1】気体の製法と原理・反応式(含量的関係)、酸化還元反応の計算題

【2】イオン結晶と格子エネルギー(含限界半径比など計算題)、気体(固体)の溶解度と熱化学

【3】アミノ酸・ペプチド・タンパク質の性質と構造、芳香族化合物の反応と構造

 

 それに対して、今年度の前期では下記の通り出題されました。

(1)反応を起こす物質の選択とその化学反応式記述、溶解平衡計算題

(2)硫黄原子の構造・二酸化硫黄の酸化還元滴定、反応速度論

(3)2-プロパノールとヨードホルム反応、C5H10のオゾン分解構造決定、芳香族化合物の反応と構造

 

 (1)と(2)については、ほぼ例年通りの出題傾向に沿っていたのではないでしょうか。溶解平衡は2018年度の公募推薦以来の出題でしたね。また、酸化還元反応に基づく出題がなされていました。出題のなかった熱化学は次年度に出題される見込みが高いと思われます。

 (3)においては、高分子化合物が全く出題されませんでした。こちらも次年度に出題される可能性が非常に高いでしょう。なお、芳香族はもとより脂肪族も含めた高分子を除く有機化学が広く出題されたことが今年度の特徴でした。

 難易度は近年とほぼ同じではありましたが、高分子が苦手な受験生からすると取り組みやすい構成であったのではないでしょうか。

 

 次に、関西の主要な私大医学部についてコメントしていきたいと思います。

 兵庫医科大学(医)は2012年度以降、化学の難易度が相当高かったのですが、今年度は平易化しましたね。大阪医科大・関西医科大においては、数年前から基本的知識の空所補充とそれに続く典型問題という形が主流となっています。「問題文を読ませる工夫」をしている問題が出ているところに留意しておきましょう。

 

 最後に、次年度からの学習について一言述べようかと思います。

 大学入試センター試験の名称・形態が変わる2021年度においては、先ほどにも挙げた「問題文を読ませる工夫」がなされた出題に対応する力がますます求められると予想されます。大学入試問題にあたっては、問題文のどこに目をつけていくかが肝要となります。まずは、基本・典型問題をしっかりと練習し、問題として成立するためにどのような条件が必要なのかを見極めることから始めてください。受験生皆さんの頑張りを心から応援しています。

 

獣医学部入試コラム 生物第3回 「今年度の酪農学園大学の問題から」

 今回は、今年度の酪農学園大学の問題から少し気になったところをピックアップします。

 大問2で倍数体についての問題が出題されていました。受験生の皆さんはおそらく知らないとは思いますが、トウモロコシ法(トウモロコシの花粉をオオムギと属間交雑し、受粉直後に2,4-Dを穂首部に注入すると、オオムギ半数体が得られる。)というのがあります。どうせ誰もできないので気にするところではないでしょう。

 酪農学園大は科目ごとの偏差値点方式なので、化学の得点も関係ありません。他の部分でしっかりと得点するしかないです。

 獣医学部の入試も残すは国公立大学の後期、北里大学後期と岡山理科大学後期の3つとなりました。皆さんが全力を出し切れることを願っています。