大阪医歯学院 公式ブログ

大阪医歯学院の公式ブログです。受験生に役立つ情報等を配信していきます。

中川先生のお話 第13回 「新型コロナワクチンについて」

 新型コロナに対する最終手段としてのワクチン接種が始まりました。ですが、副反応が怖いとかアナフィラキシーショックになったらどうしようなどのコロナ不安ならぬワクチン不安が出ているので、今回は新型コロナワクチンについて書いてみます。結論から言うと、安全ですのでお勧めです。

 まずは、このワクチンの画期的なところを話してみたいと思います。生物を選択している皆さんにはうるさいかもしれませんが、それ以外の読者の方に向けて少し説明が必要かもしれません。

 ワクチンというのは、抗原抗体反応を利用しています。ウイルスという抗原に対して、抗体というミサイルを準備させるのがワクチン療法です。

 では、どうやってミサイルを準備させるかというと、身体に「こいつが悪者なので、ミサイルの準備をお願いします。」と伝えればよいのです。伝え方は色々ですが、イメージとしては、がんじがらめに縛りあげたウイルスを注射して、身体の中のあちこちにいる抗体を作る免疫細胞の前でさらし者にします。いわば市中引き回しの刑ですな。そうすると免疫細胞たちは、「こいつが悪者やな、顔覚えといてミサイル作ったろ。」となるわけです。これが、麻疹や風疹、ポリオのワクチンである生ワクチン療法です。

 しかし、縛り上げておいたはずのウイルスが自分で縄と解いて暴れだす事態も発生したので、「こりゃどうも、ウイルス本体を注射するのは危ないぞ。」となった学者たちが頭を絞って考え出したのが、生きたままのウイルス本体が危ないので「殺してから」さらし者にするとか、本体ではなく「首」だけ市中引き回しにする方法でした。このようにしても、免疫細胞たちはちゃんと悪者の顔を覚えて、ミサイルを作ってくれるわけです。これが、インフルエンザワクチンなどの成分ワクチンです。中でも、インフルエンザウイルスは毎年変装してやってくるため、毎年どんな変装で来るか予想するのが大変です。しかし、種類が限られているので、ある程度の予想を立ててワクチンを作っています。

 今回のワクチンの敵は新型コロナウイルスです。こいつは変装が得意ではありません。テレビでもお馴染みになりましたが、こいつの顔の特徴はトゲトゲです。このトゲトゲ(専門的にはスパイクと呼ばれています)が曲者で、このスパイクを使ってヒトの細胞表面にあるACEという名前のタンパク質にとっかかりを作って細胞内に侵入してきます。ということは、スパイクの先を抗体でつぶしてしまえば侵入できません。どんな恐ろしいウイルスでも侵入できなければ無害なわけです。要するに、スパイクを「顔」として免疫細胞たちに覚えてもらえば、こっちの勝ちです。あとは免疫細胞たちが頑張ってミサイルを作ってくれます。

 ただ、スパイクという部品いわば「首」ですが、これを人工的に作るにはお金もかかるし時間もかかります。そこで、今回ファイザーやモデルナという製薬会社はスパイクを人工的に作るのではなく、なんとスパイク、つまり敵の「首」そのものを免疫細胞に作ってもらおうという、何とも大胆な手に出ました。

 ここで生物学のおさらいですが、ヒトの細胞というのはうまくできていて、身体全体の設計図(DNA)がどんな細胞にも入っていて、細胞の核というところにしまい込まれています。この設計図そのものは持ち出し厳禁になっているのですが、設計図を基にタンパク質を作る工場は核の外にあるリボソームにあります。これは困った事態なのですが、そこはうまくできていて、設計図は核内でコピーをとることができるようになっています。このコピーをメッセンジャーRNA(以下m-RNA)と呼び、コピーならつぶれてもまたコピーすればいいだけなので、様々な部品をどんどんコピーして工場リボソームでどんどん様々なタンパク質を作っています。

 さて、新型コロナウイルスですが、こいつはずる賢い悪党で、自身の設計図まで変えてしまっています。つまり、この悪党の設計図はDNAですらなく、なんとRNAなのです。スパイクを足掛かりにスルリとヒトの細胞に侵入してきて、自身の設計図であるRNAをダラリとたらします。そしてヒトのm-RNAの顔をしてリボソームに赴くのです。リボソームは「設計図のコピーが来たわい」とせっせと仕事を続けるわけですが、ウイルスをどんどん作らされているというひどい状況になってしまいます。

 しかし、ファイザーらの新しいワクチンはこの仕組みをさらに逆手に取った巧妙なワクチンです。要するにスパイクという敵の首だけの設計図をヒトの細胞に届けてやれば、リボソームが自動的に敵の首だけを作ってくれます(首だけなら無害です)。そうすれば、免疫細胞たちに情報が伝わり、「よし、悪党の顔覚えたぞ!」となるわけです。

 ですが、新型コロナウイルスの設計図(RNA)の中からスパイクを作る部分だけを抜き出してくることは可能でしょうか?なんと、今の医学ではそれが可能なんです。そして、抜き出してきたRNAを油の小さな粒々に包ませて注射するというのが今回の方法です。敵の首といっても、材料はヒトの中にある分子で作っているし、抜き出してきたRNAは役目を終えるとさっさと分解されてしまいます。そして、さらし首となったスパイクも1週間もすれば、免疫細胞が覚えてしまうので、分解されて跡形もありません。

 かなり巧妙すぎておとぎ話のようですが、効果は95%以上という成績ですし、安全性においても跡形もなく消えるワクチンですので、大丈夫そうです。副反応として疲労感や頭痛が報告されていますが、長く続くことはなさそうです。とりあえずは、新型コロナへの最終兵器となると考えていいと思います。

理事長の話 第14回「ここからどう過ごすか」

 共通テストを皮切りにあっという間に多くの受験が実施されているね。早い所は一次試験の結果発表があり、その結果を胸に秘めながら次の大学の試験に臨むという、一生のうちでもなかなか経験しない日々を送っている人も多いだろう。合否はもちろん最も気になるところだが、次のテストに向けて一つ助言したい。

 テスト中も毎日勉強をするようにしよう。今日出題された問題や、次のテストの過去問の類題などを、できれば予備校で講師に質問して、徹底的にできるようにしておくこと。納得するまで動かない、くらいの意気込みで日々を過ごそう。

 今年も推薦試験の時期に、粘りつくした生徒が何人も合格している。本試験も同じだ。最後まであきらめることなく、気になる問題を確実にする。気になる単語や公式を書いてみる。そういった粘りが、いい結果につながることが多い。二次試験や後期受験を覚悟している人も同じだ。つまり、試験が続く時期である今が最も頭が活性化しており、集中力も高いので、実力が付きやすいのだ。思い残すことの無いよう、思い切りやりつくそう。

教務課からのお知らせ 「私立獣医学部解答速報動画作っています!」

 こんにちは。大阪医歯学院教務課です。

 医・歯・薬・獣の私立大学入試も一月の後半から始まり、早い所では医学部の一次合格や歯学部の合格などがちらほら見受けられる時期となりました。これからも受験生にとっては今までの努力の成果を見せつける舞台が続々とやってきます。

 大阪医歯学院では、例年私立獣医学部の解答速報を作成していましたが、今年はそれに加えてワンポイント動画を作成し、公開していくことにしました。解答速報は本学院のホームページに随時掲載していく予定です。動画については、youtubeにチャンネルを開設しました。それぞれ下記のURLからアクセスしてください。受験生みんなの復習の助けになればと思います。

 

私立獣医学部解答速報(随時更新)

医・歯・薬・獣医専門予備校 大阪医歯学院 - YouTube

中川先生のお話 第12回「冬の健康対策」

 とりあえず、まだ新型コロナが収まりません。変異種英国型、南アフリカ型に加えてブラジル型まで出現してきました。一方でワクチンの接種も始まり、コロナ対人間の攻防という様相になってきました。

 今回の話題は、コロナそのものではなく、身近な高血圧にターゲットを当てます。高血圧はご存じのように、心筋梗塞脳梗塞のリスクファクターになります。これらの病気はそのものでも命にかかわりますが、一旦治っても、コロナ基礎疾患となります。寒い時期は血圧高めの方はさらに血圧が高くなるので特に注意が必要です。以下の点に注意して寒い時期を乗り越えましょう。

●屋外に出るときはしっかりと防寒対策をとる。
●ゴミ出しやコンビニ、屋外で洗濯など、短時間外に出るときでも防寒対策をしましょう。
●室内だけではなく、トイレやお風呂の脱衣所も暖める。
●夜間にトイレに立つときは、上着を着用するなどして冷えないようにする。
●起床してすぐ行動することを避ける。
●目覚めてから布団の中でゆっくり過ごし、布団から出ましょう。
●お風呂の温度は40℃以下のぬるめのお湯につかる。
●湯船から出るときは、急に立ち上がらずにゆっくりと出ましょう。
●起床時や入浴前後にコップ一杯程度の水分を補給する。
●冷蔵庫から取り出してすぐの冷たい水は身体を冷やしますので、白湯か常温の水がおすすめです。

理事長の話 第13回「本試験に向けて」

 いよいよ本試験ですね。勉強がなかなか手につかないことも多いと思います。今から多くのことを理解して覚えるのは出来ない相談です。一方、自分で思っているよりも正解を出す力を秘めていることに気が付いていない人も多いのです。

 大学にもよりますが、テストは大体1月中旬から3月中旬まで2か月もあります。自分の出来具合や結果に一喜一憂するよりも、次へつながる練習を積んでいきましょう。具体的には、できなかった問題や類題を時間内に計算や記述も含めて解き終える練習をしましょう。毎日やればすごい量の実践演習を行うことができます。大学入試においては、よく似た問題が他大学でも出題されることがあります。

 何度も言いますが、もう少しだった問題は必ず時間内にやり終えられるよう練習をしていきましょう。加えて、今までの学習ノートなどを確認のために毎日見返すのもいいのではないでしょうか。最後の試験の前日まで諦めず続けてください。幸運を祈ります。

大阪医歯学院 理事長 北原裕司

中川先生のお話 第11回 「冬の過ごし方」

 そろそろ追い込みの時期ですね。おそらく皆さん頑張っておられることと思いますが、健康には留意しましょう。入試の日に体調を崩していたら一年の勉強の成果が出せません。くれぐれも日頃の健康に気を付けましょう。

 さて、今回は冬の過ごし方です。寒さ対策は十分ですか?
 とりあえずマスクの話題から。コロナ対策でマスクをするのが当たり前になってきましたが、そのおかげでインフルエンザは例年の100分の1以下です。つまり、マスクは効果があるのです。残念ながら同じ飛沫感染のウイルスでも新型コロナは感染力が強いようで、マスクの効果は限定的です。今のところ人同士の接触を避けることが唯一の方法です。とはいえ、孤立することはこの時期精神衛生上よくありません。オンラインを活用して友人や先生と連絡を取ることがおすすめです。
 つぎに、マフラーや手袋を活用しましょう。首や手首など体の浅い所に動脈のある部分を暖めておくことが体を冷やさないことになるので、外出の時に活用してください。若い皆さんは案外薄着ですが、伊達の薄着は大学に入学してからにしましょう。恰好より今は健康一番です。
 あと、朝食を抜かないように。朝昼にしっかり食べて、夜は消化の良いものを少量にするのが一番なのですが、家族で食事する場合は思い通りにはならないことも多いので、できるだけということでいいでしょう。

理事長の話 第12回 「今、本試験・入試直前に行うべきこと」

 推薦入試が終わったばかりですが、うまくいかなかった人は気落ちしていられません。お正月を経て、早いところであと45日くらいで本試験が開始されます。焦って手につかない人も多くいるでしょうが、次の2点に注目して、今日から実行してください。

(1) 暗記しなければならない事項は、全科目、今日から毎日、ノートや
            自分のまとめに全部目を通してください。当然、声に出したり書いたり
            しながらです。目を瞑れば、そのページが浮かんでくるようになります。

(2) 講師の先生方と相談しながら、入試頻出問題や、傾向分析の上、
    重要だと思える問題を、「時間内(10~15分)」に「計算や記述まで」
    できるようにトレーニングしてください。授業や課題や自習やテストに出た
    問題を、予想問題と考えて、できるようにしていくのです。

 これらを徹底することが自信や落ち着きを作ります。絶対に実行してください。また、願書は遅れないよう提出しましょう。もちろん、志望動機は見てもらった上で、コピーを忘れないように。
 新傾向といえども、ヒントは問題の中にあります。印をつけながら、速読して、印を見直すことで整理しましょう。どの教科であっても、整理力、思考力問題が増えるでしょう。諸君らの健闘を祈ります。